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持ち前の修正力でガラッと走りを変更。
山縣亮太が銅メダルを獲得する (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 奥井隆史●写真 photo by Okui Takashi

 こうした気持ちの変化が決勝の走りにつながった。映像を見返せば蘇に離された終盤は少し力んだような感じもするが、後半の走りもしっかりまとめて力強さがあった。現時点で彼ができる最高の走りをしたと言える。

「蘇選手には9秒92で走られたけど、その世界も自分の中では思ったほど遠いと感じなかったのは大きな手応えだと思います。とは言ってもまだ9秒99も出していないので、もっと地力をつけなければいけないけど......。いつでも大舞台で結果を出せるとは限らないので、多少調子が悪くても10秒0台でまとめられる力をつけたいなと思います」

 同じチームの福島千里は「山縣さんは30分あれば気持ちも走りもガラッと切り替えられるから、そこはすごいところだと尊敬しています」と話していた。そんな修正能力の高さを実証したことも、山縣にとっては記録以上の大きな収穫だった。

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