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持ち前の修正力でガラッと走りを変更。
山縣亮太が銅メダルを獲得する (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 奥井隆史●写真 photo by Okui Takashi

 でも、後半もそんなに硬くなった感覚はなかったので、スタートからもっといい内容を作れば、いい走りができると思います。修正点は技術的なものですね。ただ、タイムは悪くないけど優勝争いをするにはもう一段、場合によっては二段上げていかなければいけないと思っています」

 翌日の準決勝では別人のような走りを見せた。追い風0.9mと、もっとも風の条件のいい組で、スタートからの加速区間は全く力みのない動きで、終盤は力強くまとまった走りになっていた。結果は2位を0秒07離す10秒10。前組の蘇の10秒16を上回る、トップタイム通過だった。

「予選を1位で抜けて、気持ちよく翌日の準決勝と決勝につなげたいと思っていたんですが、できなかったので『どんな状況でも自分ができることって何だろう』というのを考えました。それで予選よりタイムを伸ばすためには、準決勝はスタートからスピードを出していこうと。改善点がわかりやすかったのはよかったですね。

 それで、準決勝を1本走って、ほかの選手があまりよくないなかで0秒1くらいタイムを伸ばせた。その時にやっと優勝争いができるなと思えたことで、決勝でも自信を持って走れました」

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