東京五輪に向けて候補者が続々と名乗り。
瀬古利彦が注目するランナー (4ページ目)
東京五輪に向けて、ハイレベルな戦いが繰り広げられるはずと語る瀬古利彦氏 オリンピックの難しさのひとつに夏の暑い時期に練習を重ねてピークを合わせるということがある。瀬古リーダーも現役時代に初の夏マラソンとなったロサンゼルスオリンピックは14位に終わった。酷暑対策が上手くいかずピークを合わせられなかった。疲れが残る中でスタートラインに立っていた。
「MGC出場資格をクリアしている選手は、9月のベルリンマラソンあたりを視野に調整することができます。ベルリンなら夏に調子を上げる予行演習になるし、世界に名を売るチャンスもある。今年権利を取る選手はそれができない。その差は想像以上に大きいです」
この秋、松田はベルリンマラソン、大迫と川内は10月初めのシカゴマラソンに出場する予定だ。
最後に、MGCシリーズ1年目を終えて、一番期待している選手を聞いた。瀬古リーダーは少し考えてから答えた。
「大迫選手でしょう。ボストンで去年初マラソンを走って自分の足りないところを確認して、どうやったら次のステップに行けるかを考えた。そして福岡で修正して7分台で走った。この結果で自信をつけて日本記録を出すつもりだったろうけれど設楽選手に先を越されてしまった。もう次は5分台しかない。彼は狙っていると思います。ライバルたちのおかげでより高い目標を目指せるようになった。彼ならやれます」
4 / 4