日本人2人目の「100m9秒台」は山縣亮太...となりそうなのか? (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamaura Hiroyuki

 ただ、この日は女子の100mや100mハードル、男子の110mハードルも含めて表示された風の条件の割に記録が出ていなかった。

 山縣も「吹き流しのある位置ではビュービュー風が吹いているのに、僕らが立っているレーンのところではあまり風を感じなかったり、逆に強い追い風を感じているのに実際の数値は低かったときもあった」という。その意味では数字に現れない難しさがあったレースだった。

「決勝のスタートは悪くなかったと思うし、手応えもある。ただ速い動きがやり切れていなかったことが中盤の硬さになったと思うけれど、今回はスタートの刺激も入った。こうやって練習を積み重ねていけば、スタートと中盤がつながってくると思う」と手応えを口にした。

 試合後、そう語った山縣の次のレースは5月20日のゴールデングランプリ大阪で、今回は出場しなかった桐生祥秀(日本生命)や多田修平(関西学院大)のほか、ジャスティン・ガトリンやアイザック・ヤング(ともにアメリカ)という9秒台選手との対戦になる。そこでどんな走りができるか。

 10秒26で2位になったケンブリッジとともに、どこまで走りを修正できるかが次のポイントになる。

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