2017.12.30

箱根駅伝の順天堂大は、
オリンピアン塩尻を軸に「適材適所」で上位へ

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by AFLO SPORT

前回の箱根2区で見事な走りをして、今季も調子を上げている塩尻和也 総合力が抜けている青学大と東海大に対抗して、往路で突っ走る可能性を持っているのは神奈川大や東洋大、山梨学院大など。

 加えて、そこへ割って入りそうなのが、前回の箱根駅伝では1区15位と出遅れながらも、2区から立て直して総合4位に食い込んだ順天堂大だ。

 その柱となるのが1年生からエース区間の2区を走り、3000m障害でリオデジャネイロ五輪に出場した塩尻和也(3年)だ。

 前回は1区15位で襷(たすき)を受けてハイペースで突っ込み、最終的にはエチオピア人留学生のワークナー・デレセ(拓大・当時2年)らに逆転される結果になったが、1時間08分06秒の区間5位でまとめる地力を見せた。

 昨秋からは、こだわりを持って取り組んでいる3000m障害で世界大会の標準記録を突破するためにレベルアップしようと、5000mと1万mの走力強化を課題にして取り組んできた。その成果、5000mでは4月にそれまでの記録を22秒以上も上回る13分33秒14の自己新を出した。

 1万mでも昨年までは28分32秒85だった記録を、11月下旬の八王子ロングディスタンスでは、ケニア人選手や設楽悠太(ホンダ)らと競り合い、日本学生歴代4位の27分47秒87まで短縮。今回は一気に、鈴木健吾(神奈川大・4年)やドミニク・二ャイロ(山梨学院大・3年)と並ぶ2区の区間賞候補に浮上した。

 さらに、前回は4区で区間賞の走りをしてチーム順位を10位から6位に上げた栃木渡(4年)も、今年は5000m13分58秒04、1万m28分19秒89と自己ベストを更新してパワーアップし、ハーフマラソンでもユニバーシアードで6位と結果を出している。

「前回の1区は精一杯でしたね。元々出遅れたというより、守っていって、そこで何とかつなぐという考えだったので……。その点で(想定より)よくなかったのは3区と7区くらいで、あとは計算通りの走りだったと思います」