「いつまでも箱根じゃない」。神野大地、初マラソン直前インタビュー
初マラソンで好記録を狙う「山の神」こと神野大地神野プロジェクト Road to 2020(9)
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いよいよ本番である。
福岡国際マラソンを走ることを決め、持久力のある筋力を身につけるフィジカルトレーニングを行ない、70km走にトライし、40km走を重ねてきた。
「優勝し、日本国内記録を狙います」
神野大地の鼻息は荒い。
"山の神"がマラソンに挑む。決戦前夜の胸中はいかに―――。
――今年の春からフィジカルトレーニングを始めて、福岡国際まで思い描いた通りにきていますか。
「福岡に向けては、やるべきことがここまでできていると思います。ただ、全部うまくやってこられたかというと、練習でうまくいかないことがありましたし、体調を崩したこともあった。そういうのをちょっとずつ引いていくと100%から遠ざかっていきます。でも、それをうまく乗り越えながら、いかにスタートラインに立つかがマラソンだと思いますし、これまでの努力の成果がどのくらい出るのか、今はすごくワクワクしています」
春から神野をトレーニングで指導している中野ジェームズ修一は、身体の完成度には太鼓判を押している。
「身体作りはほぼ完ぺきにできています。走りのフォーム、蹴り上げ、スピードの対応など100%ではないですけど、今のこの段階での仕上がりとしては予想以上にできています」
しかし、中野の言葉にも神野は表情を崩さない。
「中野さんは"福岡"に向けてはいいというだけで、東京五輪でメダルを獲るためには、まだ20~30%って言っていますからね。まだまだこれからです」
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