2017.11.26

密着ルポ・神野大地は初マラソンの
福岡に向け、どんな準備をしているか

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

マラソンデビューとなる福岡国際に備える神野大地神野プロジェクト Road to 2020(8)

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 全日本大学駅伝当日の朝、神野大地はスタート地点である熱田神宮にいた。ゲスト解説としてスタート前に青山学院大の原晋監督にインタビューし、スタート直前の熱気を伝えていたのだ。

 実はその2日前、神野はコニカミノルタのメンバーの一員として東日本実業団対抗駅伝を走っていたはずだった。

 しかし、神野はそのメンバーから外れた。

 最初は、10月中旬の風邪による下痢で3日間寝込み、体調を崩した影響が大きいのだろうと思っていた。実際、その影響があり、練習には復帰したものの、なかなかコンディションが戻らなかったのだ。そして大会6日前、他の選手は調整期間に入るなか、調整が遅れていた神野には1000m×10本というメニューが渡された。だが、設定タイム通りに10本をこなすことができなかった。

「3日間、下痢で休んだり、ずっとマラソン練習をしてきたので疲れがありました。でも、僕のイメージではその練習(1000m×10本)でタレたんで、翌週はコンディションが上がっていくというイメージだったんです。実際よくなって、駅伝に出ていれば走れたと思います。でも、監督はタレたんで使わないという判断でした。個人的には駅伝で試合勘を取り戻したり、腹痛の薬を試すことができなかったので、福岡国際に向けてはマイナスになりましたけど、すぐに切り替えて、次に自分のすべきことに集中するようにしました」

 神野はチームを応援した後、全日本大学駅伝の解説のために名古屋に入った。母校である青山学院大の2連覇を解説できればよかったのだが、神野が目にしたのは、一度もトップに立てずに敗れた母校の悲しい姿だった。