【月報・青学陸上部】山の神からの伝言。
「4連覇へ向け、食事の改善を」 (5ページ目)
安藤 いろいろあるけど、まずは食事の改善じゃないですか。
小関 そことメンタルサポートは、うちが唯一手をつけていないところですね。そこをちょっと気にするだけで、だいぶ変わってくると思います。
神野も食事が重要だと言う。
神野 さらに上を目指すのであれば、食事の改善ですね。自分は大学の時、ケガが多かったのですが、社会人になってからは一度もケガをしていないんです。練習やトレーニングを変えたわけではないので、じゃ、何が違うのかというと食事なんです。
いい練習ができてもいい食事ができないと体が作られてこないので、練習が負担になってケガにつながってしまう。あまり食事のことを言うと、監督に「最初はこの食事すらもなかったんだぞ。今のおまえらは幸せだ」って怒られるんですが、僕はそういう中で工夫していました。夕飯は自分で納豆を買ってきてプラスしていましたし、昼飯はかなり命懸けていましたね(笑)。コシード(※寮の近くにある地中海料理店)とかに行って、しっかり食べていました。やっぱり昼にレトルトカレーとか缶詰を食べている選手はだいたいケガをしたり、大会で結果が出ないんです。逆に昼間にちゃんと食べている選手はしっかりと走れていた。それだけ差が出るので、食事は大事ですね。
また、神野はここまで勝ち続けてきたからこそ陥りやすい「慢心」に注意すべきだと警鐘を鳴らす。
神野 青学がこれまで確立してきた青トレなどのトレーニングや走りのメニュー、そして規律正しい生活。この3つが重要なんですが、3連覇したから「俺たちは強いんだ」って勘違いして、「まぁ、いいか」で、適当に終わらせるような選手がひとり、ふたり出てくるようだと危険ですね。そういう分子が増えて、逆に真剣にやっている選手が少なくなるとチームは負けます。
その3つをしっかりキープして、押さえるところを押さえてやっていけば、青学は少なくとも毎回優勝争いができるチームであり続けられる。これからもいい選手が入ってくるでしょうし、入ってきた選手の多くが成長しているからです。
今回、箱根を走った梶谷(瑠哉)や森田(歩希)は僕が4年の時の1年だったんですが、当時は「大丈夫か」って心配していたぐらいだった。でも、成長してきましたからね。個々がしっかりと自覚をして、今やっていることのレベルを下げないことが重要だと思います。
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