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【月報・青学陸上部】箱根から
たった2週間でマラソン合宿敢行の意味 (7ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun


「今までは金太郎飴のように"チーム青山"を一律管理して全体の水準を上げてきたけど、箱根3連覇、3冠を達成して次なるターゲットは"世界基準"です。もちろんうちの全選手が世界基準にはならないけど、海外に出て、世界を見据えた取り組みをしていかないといけない。青学のグローバル戦略を推し進めていくということです」

 マラソン強化もそのひとつなのだ。

 既存の枠から何度も飛び出している原監督だけに、「大学のグローバル化」という波にも乗って、選手を海外に送り出す機会が増えそうだ。それが結局、個々の強さにつながり、陸上部全体のレベルアップにもつながる。「箱根駅伝はマラソンにつながらない」というジンクスは、もうすぐ過去のものになるだろう。
 
 町田寮に帰るためにバンに荷物を運び込む。下田はシャキシャキした動きで運ぶが、中村と小田の足取りは重い。「体にキテます」と中村は苦笑いだ。休養していた一色は「全治3、4日なので大丈夫です」といい、見た目からも回復は早そうだ。

「さぁ帰るぞ」

 原監督の声に反応し、全員がバンに乗りこんだ。マラソンのトレーニングは、これからもまだ続く。
 

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