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【月報・青学陸上部】箱根から
たった2週間でマラソン合宿敢行の意味 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun


 マラソンはしんどくてつらいものだと原監督はいう。それゆえ故障せずに練習ができ、42.195kmを走り切る力とポジティブな気持ちの強さが必要になってくる。だから、誰でもOKというわけにはいかない。

 毎年、夏合宿の時、マラソンをやりたい者には挙手をさせる。自らの意思で42.195kmを走る覚悟がある選手だけにチャンスを与える。ただし、可能性があると思う選手には原監督自ら「チャレンジしたらどうよ」と話をしていくケースもあるという。

 実際、合宿に参加した4名の選手は原監督が認め、マラソンを走る意欲がある選手たちだ。田村和希(3年)はびわ湖毎日マラソン出場に意欲的で合宿に参加を希望したが、原監督が「まだ、早い」とマラソンへの挑戦を延期させている。

「田村はやる気満々だったけど、箱根でのダメージもあり、まだ体力的な不安がある。マラソンよりはまずユニバシアードで勝って学生界を制した後、マラソンにシフトしていこうという話をしています」

 田村は都道府県代表広島男子駅伝(1月22日)、丸亀国際ハーフマラソン(2月5日)を経て、日本学生ハーフマラソン(3月5日)に臨む。ハーフで実績を残し、マラソンは4月以降、挑戦していくという。
 
 今回の合宿は一色がびわ湖毎日マラソン(3月5日)、下田と中村は東京マラソン(2月26日)、小田は静岡マラソン(3月5日)に出場予定で、そのための準備になるわけだが、内容はハードだった。初日は32.195kmを走り、30kmまでは1km3分32秒ペースを保ち、残り2.195kmで1km2分54秒にペースアップした。中村は「マジでキツかった」と目を白黒させた。

 2日目は朝10km、午前中に10km程度、各自ジョグをして調整した。

 3日目が42.195kmだ。スタートする前、「青トレ」を作った中野ジェームズ修一と下田のトレーニングを担当していた栗城徳識フィジカルトレーナーが宿舎を訪れた。原監督の車に同乗し、フォームなどのチェックをするという。

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