崩れたライバル。揺るがない青学大。総合力の高さで勝った箱根駅伝 (5ページ目)
そんな中で目立ったのは、ケガや体調不良が続出しながらも最後にはきっちり仕上げてきた青学大の調整力の高さだった。
原監督は「自分がいなくても機能するような組織作りを13年間かけてやってきた」と自負する。一時は原監督も「メンバー入りは無理」と腹をくくった秋山が復活したのは、毎日1時間のトレーナーとの対話だったという。体作りでもプロに依頼してトレーニングメニューを作ってもらい、シューズもアディダスと提携して伝説的な靴職人の三村仁司氏に協力してもらっている。
その点では東洋大の酒井監督も「青学大の選手層の厚さを実感させられましたが、フィジカル強化にプロフェッショナルがつくなどのバックアップサポートがあるのは非常に大きいと思います。その点ではうちもこれからは、大学と相談してそういうシステム作りにも手をつけていかなければいけないと思う」と認めている。
各選手の素質や走力だけではない総合力の高さ。今回の箱根では、その総合力に他大学が敗れたと言えるだろう。
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