「鉄人」室伏広治のリオ五輪出場はあるのか。2年ぶりの復帰へ独自調整

  • 和田哲也●文・写真 text&photo by Wada Tetsuya

 2年間のブランクを経て、「世界の鉄人」 室伏広治(ミズノ)が突然の競技復帰を表明したのは5月下旬。リオ五輪の最終選考会を兼ねた日本選手権(6月24日~26日)が行なわれる、わずか1ヵ月前のことだった。

投てきを含め、約2時間30分の練習を行なった室伏投てきを含め、約2時間30分の練習を行なった室伏 もし今回代表に内定すれば、2000年のシドニーから5大会連続の五輪出場となる。短い準備期間で、41歳の室伏がどこまでの仕上がりを見せているのか。それを確かめようと、17日に味の素ナショナルトレーニングセンター(東京)で行なわれた公開練習には、100人近い報道陣が集まった。

 初夏の厳しい夕日が照りつけるなか、室伏は14本の投てきを披露。スムーズな回転から放たれた7.26kgのハンマーが軽々と宙を舞う。力を込めて投げた後半は、五輪参加標準記録77m00には及ばなかったものの、70m近くまで距離を伸ばした。

 報道陣をどよめかせた室伏は、「技術的には今日はよかった。安定した投てきができたと思います。あとは本番に向けてどれだけコンディションを整えられるかどうかですね」と手応えを口にした。

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