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【続・東京マラソンへの道】中島彩「チャリティランナーとして再び東北へ」 (2ページ目)

  • 中島彩●文・写真 text & photo by Nakajima Aya

 私は、陸前高田の街を走ってみようと思いました。しかし、すぐにほこりが舞い立ち、道も整備されておらず、走ることもままなりません。「ランナーが走れる陸前高田に戻したい......」。2020年の東京オリンピック開催決定で、東京には新しい建築物が多く作られると言われています。しかし、この地元のランナーが集っていた思い出の場所、「高田松原」が元の姿に戻るのはいつなんだろう......。この状況を声を大にして伝えていかないと、ランナーは戻ってきてくれないかもしれないと感じました。

☆走るフリーアナウンサーとして私ができること

 かつて陸前高田に住んでいた方で、現在は仮設住宅に住んでいる熊谷益雄さんという方を阿部さんから紹介していただきました。熊谷さんは精肉店を営んでおり、阿部さんとは家族ぐるみで仲良しなんだそうです。今年も東京マラソンを走ることを伝えると、とっても喜んでくれました。しかし、「見に行きたいけど、なかなかね......。それが残念」と、言われました。

「どれくらい速いの?」「タイムはどう?」。市民ランナーが良く聞かれるような質問を、熊谷さんは聞きませんでした。言われたのは、「笑顔で、健康にね!」。チャリティランナーとしての私の役割は、その被災地の方の想いに応えることだと実感しました。チャリティの「基金」を集めることも大事ですが、チャリティの「姿勢」を見てもらうにはどうすればいいか......。私は、あるアイデアを思いつきました。今回、私は5~10キロごとに、SNSでつぶやいたり、撮影した写真をアップして、東京マラソンの生の情報を伝えようと考えました。

 今回の私の東京マラソンのテーマは、「ひとりで速く走るのではなく、みんなで一緒に走る!」です。私の走る姿を見て、被災地の人に元気になってもらえるように、そして全国の人に東北復興を思い返してもらえるように、そしてそれがチャリティの力になるように――。走るフリーアナウンサーの私ができることは、「走ること・伝えること」。だからずっと、42.195キロの間、その想いを声に出して走ろうと思います(※詳しくは中島彩の公式ブログ「走ろう!彩と。」でご案内します!)。

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