【箱根駅伝】日体大、東洋大、駒大の「3強」を崩すダークホースはどこだ (2ページ目)
2年前、1年生の時は山上りの5区を1時間19分52秒で走っている。その時よりも実力は確実にアップしており、渡辺監督は「本人は08年に駒野亮太が出した1時間18分12秒の早大最高記録を意識しているが、条件がよければ1時間17分30秒くらいで上がれる力があるのではないかと思っている」と語る。
「でも実際にはそんな簡単なものではないし、服部君でもいって1時間18分中盤だと思うんです。だから山本には1時間19分でいいと言っている。うまく引っかかれば、もう少し上にいける感じですね」(渡辺監督)
6区にも「下りが強いから前回も走らせたかったが、1年生だったので最後の平坦を懸念して使わなかった」(渡辺監督)という三浦雅裕(2年)がおり、山の上り下りには自信を持っている。
「うちの戦い方は単純だと思います。往路は飛び道具のふたり(大迫と山本)を中心にして下級生でつなぎ、復路は上級生で固めるという方法だけ。でも、うまく流れに乗れば面白いレースができると思う」
そう語る渡辺監督が問題にするのは1区だ。箱根での起用を想定して出雲と全日本で使った柳利幸(2年)が、両大会とも大きく出後れてチームを流れに乗せることができなかったからだ。
駒大は出雲、全日本と、1区にエースの中村匠吾(3年)を起用して先手をとっている。箱根でも中村を起用してくると予測すれば、最初から速いペースの展開になる。
2区起用が有力な高田康暉(2年)は、11月に行なわれた上尾シティハーフ大学生の部で、1位と2秒差の3位と順調だ。1区に1年生の武田凜太郎あたりを使うことができれば、3区に大迫を置いてジャンプアップさせ、4区を5000mで13分台のスピードを持つ平和真(1年)で流れに乗せ、5区の山本につなげることができる。だが、中村のスピードに対応できず秒差ではつなげないと判断すれば、エースの大迫を1区で、というパターンも考えられる。
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