史上最年少でジュニア世界1位! 車いすテニス・小田凱人は「日本を背負っていく選手」 (2ページ目)
そして、「シニアに勝つことも大事だけど、まずはアルフィーの記録を抜いて最年少記録を更新することをずっと目標にしていたので、ジュニア1位はめちゃくちゃうれしかったです」と、振り返ってくれた。
今回の遠征のなかで、"印象深い試合"として挙げたのが、今年49歳を迎えてもなお活躍している齋田悟司(シグマクシス)との対戦だ。齋田といえば、日本の車いすテニス界の黎明期から現在に至るまで第一戦で活躍し、国内の男子のレベルを一段上に押し上げた選手だ。
小田は齋田との初対戦となった2018年の「神奈川オープン」から3連敗していたが、今回の「MTAオープン」で5度目のチャレンジにして初めて勝つことができた(「メガサレイオープン」でも対戦したが、この時は2セット目に齋田が棄権)。
「齋田選手はレジェンドで、一緒に食事をするのも緊張してしまうくらい本当にすごい選手」と小田。「まだ自分の実力もよくわかっていなかったし、トップの選手に勝つにはなるべく相手が嫌がるところを狙って、顔を下げずに堂々とプレーしようと心掛けていました。齋田選手との試合でも、自分のやりたいプレーで勝てたのがうれしかったですね」と、手ごたえを口にする。
5月8日に誕生日を迎え、15歳になった。隔離期間中は中学校の課題をオンラインで受け、学校に通えるようになると帰宅後にナイター練習を週に2回、また大会スケジュールに応じて週末は愛知や岐阜のコートで練習を積む。今年度は高校受験も控えており、競技との両立は簡単なことではないが、「大事に過ごそうと思う」と前を向く。
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