2018.03.18

チェアスキー森井大輝、
滑降から回転まで「オールラウンダー」の誇り

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • photo by Photo Service One/Uehara Yoshiharu

 チェアスキーヤー・森井大輝(トヨタ自動車)の5大会目のパラリンピックが幕を下ろした。5種目にエントリーしたうち、初日の滑降で銀メダルを獲得。最高のスタートを切ったが、続くスーパー大回転は8位、スーパー複合と大回転は途中棄権、最後の回転は4位に終わり、再び表彰台に上がることはできなかった。

最終種目の回転で雪質のよくない中でも滑りきった森井大輝 17日に行なわれた回転の1本目は、硬いバーンでバランスを崩して旗門不通過となる選手が31人中16人も出た。「回転のスペシャリスト」として連覇を期待された鈴木猛史(KYB)のほか、狩野亮(マルハン)、夏目堅司(RDS)もフィニッシュできなかった。そんな荒れたレース展開のなか、意地を見せたのが森井で、まずは5位につけた。

 雪の表面が少し緩んだ2本目。会場につめかけた多くの日本人応援団から大声援が送られるなか、スタートを切る。急斜面で暴れる板を制御しながらもスピードに乗ってタイトに攻め、あと4人を残してトップに立った。

 しかし、続く3選手が森井のタイムを上回る。3位の選手とのタイム差は、わずか0.25秒。森井は「今できる最大の滑りはできた」と言葉を絞り出した。

 期待された金メダルはなかったが、滑降の銀メダルは自身通算5個目のメダルとなった。(※2006年トリノ大会の大回転で銀、バンクーバーの滑降で金、スーパー大回転で銅、ソチのスーパー大回転で銀