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パラアイスホッケー、メダル獲得への力試し。
平昌パラ前哨戦に挑む (2ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文・写真 text&photo by Araki Miharu

 バンクーバー、ソチと、2大会連続パラリンピックで金メダルを獲得しているアメリカは、平昌でも優勝候補だ。ホッケーを仕事とするプロアスリートが多く、またパラアイスホッケーのジュニアチームの活動も盛んだ。伸び盛りの10代の選手も代表入りしている。そんな厳しい環境で育った彼らの技術、戦術、スピード、メンタルの強さなどは世界屈指で、世界ランキング1位のカナダと並んで、そのチーム力はもはや"別次元"のレベルと認めざるを得ない。日本代表の中北浩仁監督も「正直なところ、今のアメリカに勝つのは難しい」と言葉を絞り出す。

 そうなると、日本がパラリンピックで決勝トーナメントに進出するには、他の2チーム、つまり格上の韓国とチェコに勝利することが必須となるが、「十分、勝機があると考えている」と中北監督は力強くコメントする。

 まずは韓国。パワーがあり、どこからでもシュートを打ってくる力のあるチームだ。その中心となっているのが、エースのFWチョン・スンファン。ぐんぐん加速するスピードとボディバランスのよさを活かした攻撃を得意とし、軸となってゲームメイクする。ただ、強みと弱みは表裏一体とも言え、須藤は「彼が動かなければチームも動かない。そういう意味では、彼を自由にさせなければチャンスがある」と分析する。

 また、司令塔の高橋和廣(東京アイスバーンズ)も「(昨年8月の)韓国遠征の時も点を入れられたのは遠目からだったので、日本のGKが凡ミスをしなければ攻略できる」と自信をのぞかせる。

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