義足の女子ジャンパー前川楓が「あの名選手」の助言で掴んだ銀メダル (5ページ目)

  • 星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko
  • photo by Kyodo News

 今回のロンドンに両コーチは帯同していなかったが、大会期間中も毎日、LINEで連絡しあったという。日々の練習メニューが届き、前川が練習の様子をフィードバック。それに対してコーチたちがアドバイスを与えるのだ。

 走り幅跳びの決戦前には、「自分の納得できるジャンプを」とメッセージが届いた。だが、ファウルがつづき、4m超えはおろか自己記録も下回ったジャンプに前川は、「全然納得できなかった」と悔やむ。

「1位(4m72)との差が激しくあるし、100mのタイムもすごく違う。助走のスピードをしっかり上げることが大事だと思うので、そこをしっかり頑張りたいです」

 井村コーチという専門家を得てわずかな期間で急成長を遂げた前川の、伸びしろの大きさは計り知れない。さらに輝く"感謝のメダル"を目指し、前川の挑戦はまだ始まったばかりだ。

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