義足の女子ジャンパー前川楓が「あの名選手」の助言で掴んだ銀メダル

  • 星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko
  • photo by Kyodo News

 7月14日からロンドンで開催されていた世界パラ陸上競技選手権大会。最終日の23日、右大腿義足の前川楓(チームKAITEKI)が女子走り幅跳び(T42/大腿切断など)で3m79を跳び、銀メダルを獲得した。

銀メダルを獲得し、日の丸を掲げた前川楓銀メダルを獲得し、日の丸を掲げた前川楓「4mを目指してやってきたので、悔しい部分もある。でも、リオ(パラリンピック)では4位(3m68)。そこから考えるとよかったと思います」

 試合は18時、激しい雨の降るなかで始まった。6選手中、2人目に登場した前川の1回目はファウル。ピット脇で見守るコーチと話し、スタート位置を10cm後ろに下げて調整した。2回目もスピードに乗り大きなジャンプを見せたが、またもファウル。もう一度、スタート位置を下げたが、3回目もファウルに終わった。

 一方、優勝したマルティーナ・カイローニ(イタリア)は1回目から4m62の大ジャンプを見せ、他の選手も3m前半ながら、着実に記録を残していた。

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