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子どもから学ぶ、東京パラリンピックでの本当の「おもてなし」 (3ページ目)

  • スポルティーバ●文
  • photo by Igarashi Kazuhiro(人物),AFLO

――差別されたと感じますよね。

伊藤 それは大変だってことに先生たちもなって、スポーツ用の車椅子で鬼ごっこをしてみたり、遊びから子どもたちに車椅子に触れる機会を作ったんです。そうすると車椅子って子どもにとってはおもしろい乗り物じゃないですか。そうしたら、「こいつはかわいそうな子じゃないんだ」って感じになったんです。

―― 一緒に楽しく過ごせる場があれば、子どもたちの中で差別は生まれないということでしょうか?

伊藤 子どもたちには壁とかそういうのが一切ないですからね。最初にも言いましたが、子どもたちに障がい者、健常者関係なく、一緒に遊べる環境をたくさん用意することができれば、彼らが大人になったとき、きっと素晴らしい社会を作ると思います。2020年に向けても、この子どもたちのエピソードはいいヒントになるかも知れないですね。

(つづく)

【プロフィール】
伊藤数子(いとう かずこ)
新潟県出身。NPO法人STANDの代表理事。2020年に向けて始動した「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」では顧問を務めている。2003年、電動車椅子サッカーのインターネット中継を企画、実施。それをきっかけにして障がい者スポーツと深く関わるようになった。現在、障がい者スポーツ競技大会のインターネット中継はもちろん、障がい者スポーツの楽しみ方、魅力を伝えるウェブサイト「挑戦者たち」でも編集長として自らの考えや、選手たちの思いを発信している。また、スポーツイベントや体験会を行なうなど、精力的に活動の場を広げ、2012年には「ようこそ、障害者スポーツへ」(廣済堂出版)」を出版した。

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