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パリ五輪のメダルラッシュから2年、日本フェンシング界はどう変わったのか 金メダリストがアジア競技大会を展望 (2ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文 text by Junichi Shiratori

──江村選手は2018年のジャカルタ大会、2023年の杭州大会の個人戦はケガの影響で出場できませんでした。自国開催のアジア競技大会に懸ける強い思いがあると思います。

宇山 対戦相手と向き合う競技なので、ピスト(フェンシングの試合コート)から離れていると次第に距離感がズレてしまい、パフォーマンスに少なからず影響を及ぼします。感覚を取り戻すにはそれなりの時間を要しますが、回復を図りながら自分自身のプレーと向き合うなかで、"勝ちパターン"を増やすような方向性でレベルアップしてくれたらなと。自国の大声援を背にメダル獲得を目指すプレッシャーは相当大きいと思いますが、それを乗り越えて自信を手にしてほしいです。

──江村選手も出場し、パリ五輪で銅メダルを獲得した女子サーブル団体も、メダル獲得が期待されています。

宇山 アジア競技大会では個人戦に2選手、団体戦に4選手が出場しますが、団体戦のシード権は個人戦に出場する2選手の順位によって決められます。個人戦で2選手が上位に入れば、序盤で中国や韓国といった強豪国との対戦を避けられ、戦いを優位に進めることができます。江村選手はもちろんですが、ともに個人戦に出場する金子優衣奈(かねこ・ゆいな)選手のパフォーマンスにも注目してほしいです。

【男子のエペ、フルーレ陣の課題】

──続けて、宇山さんもメンバーのひとりとして東京五輪の団体戦で金メダルを獲得した男子エペについてうかがいます。パリ五輪でも団体で銀メダル、個人では加納虹輝(かのう・こうき)選手が金メダルを獲得するも、今年7月の世界選手権では団体戦で初戦敗退を喫しました。

宇山 2大会連続でメダルを手にした加納選手、山田優選手に加えて、若手注目株の松本龍選手、浅海聖哉(あさみ・せいや)選手の4名が団体戦にノミネートされています。

 世界ランキングで上回る選手とも互角に渡り合える可能性があるのが団体戦の醍醐味ですが、現状では加納選手と山田選手以外のメンバーが流動的なこともあって、チームとしての個々の役割が決められていない印象も受けました。特に、両エースが実力を出しきれずに初戦で敗れてしまった世界選手権は、常に勝ち続けることが難しいエペ種目の特性を差し引いても、課題の残るものだったと思います。

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