【カーリング】SC軽井沢クラブが2度目の日本選手権制覇 北海道銀行との勝敗を分けた驚きの「選択」 (2ページ目)
その理由について、1次予選リーグ終了時のサンディング(※ストーンの接氷面を研磨して曲がりやすくするアイスメーカーが行なう作業)後から、「黄色の石はあまり情報がなかったので」と西室雄二コーチ。セカンドでバイススキップの金井亜翠香は、「準決勝(プレーオフの北海道銀行戦)で赤を使って、(決勝の)試合前練習の時点で『(投げと)マッチしているな』と感じたので、(ハンマーではなく赤の)石を選択しました」と語った。
その決勝戦、後攻を譲ったSC軽井沢クラブは第1エンドで2点を失った。
だが、ゲーム序盤で「相手より先に多くのドローを投げたいと思っていた」と金井は振り返る。スコアこそ常に追う展開でありながらも、リードの川田亜依が多くのドローを投げ、そこから得られる情報をチームで共有した。同時に、ひとつのシートだけで行なわれる決勝独特のアイスの重さや曲がり具合、スイープの強さなどを確認。劣勢に耐えながら、逆転の機会をうかがっていた。
それがようやく実ったのが、2点ビハインドで迎えた最終10エンドだ。
川田と金井、フロントエンドの4投で複数得点の土台を作りながら、北海道銀行のサード田畑百葉のダブルテイクアウトでSC軽井沢クラブの赤石はハウスからなくなってしまったが、「ガードが残っていたから、まだいけると思っていました」と金井。その言葉どおり、サードの上野結生がセンターへの渾身のカムアラウンド(※ガードなど他の石の後ろに回り込むショット)を2本そろえてチャンスをリメイクした。
川田が丁寧に投げ続けたドローで得たウエイトと曲がり幅を、デリバリーとスイープとラインとで結びつけた渾身の2本。大一番の土壇場で、この1週間の集大成とも言えるチームショットを見せつけた。
対する北海道銀行は、田畑とスキップ仁平美来の残り3投を費やして上野結が置いた危険な赤石の処理を試みた。しかし、いずれのショットも局面を変えるまでには至らなかった。無論、3投とも簡単なショットではなかったが、9エンドまでは田畑も仁平もソフトテイクを決めてきたからこそ、選択した3投だった。
「ドローで(相手の通り道を)つぶしにいくか、ランバック(※ガードの石などを使ってハウス内の石を弾き出すショット)で仕留めるか、迷いはあったのですが、チームで『これでいこう』と決めたショットでした。でも、その少しの迷いがショットに出ちゃったかもしれません」
試合後、田畑はそう言って悔やんだ。
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