【ミラノ五輪】スマイルジャパン、イタリアに涙の敗戦 若きエース輪島夢叶が感じた「足りなかったこと」 (3ページ目)
輪島は自責の念が強かった。その強い野心があるからこそ、五輪最終予選では出場切符を勝ち取る得点を決められたのだろう。初めてのオリンピックは手探りだったはずだが、ドイツ戦は貴重な得点を決めたし、イタリア戦はシュートまでいけるところにセンスを感じさせていた。
たとえば、通常より狭いリンクや長いリーチに苦労したドイツ戦からは、工夫も施していた。第1ピリオド序盤、輪島は左サイドでためを作って相手を引きつけた後、ラインの背後を走った野呂里桜にパスを通し、決定機を作っている。無理に突破を試みず、ターンや好パスを随所に見せ、相手を惑わせていた。
「明日も試合(スウェーデン戦)があるので、気持ちを切り替えて戦いたいと思います」
輪島は言葉をつまらせず、気丈に言っている。
2月10日、自力での準々決勝進出はなくなったものの、スウェーデン戦は乾坤一擲となる。強敵だが、勝算が立たない相手ではない。今後のスマイルジャパンを占う一戦となるはずだ。
著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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