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石井寛子×角田夏実対談 ふたりの女王が意気投合 試合前のルーティン、「願いを叶えてくれた」アイテムとは (4ページ目)

  • text by Sportiva

【共通するジンクス】

――おふたりとも勝負に賭ける思いは非常に強いように感じますが、勝つためのジンクスやルーティンはありますか。

角田 めちゃくちゃあります!

石井 一緒だ(笑)。

角田 1週間前から、この治療に行くとか、お風呂に行くとか、決まってますね。試合が近づいてくると、それがどんどん細かくなってくるんですよ(笑)。

石井 あっせん(各レースに出場する選手が決定すること)が出たら、私も角田さんと同じ感じで、トレーナーさんとのスケジュールをどんどん入れていきます。私はレース会場に入ったらすべてがルーティンです。例えば、靴下はいつも同じものを履いています。

角田 同じです(笑)。試合セットがあります。Tシャツ、スパッツ、タオル、全部同じものです(笑)。

――忘れることはないんですか。

角田 忘れないですね(笑)。一番大事なんで。何回も確認します。一度ベンチコートを忘れたことがあったんですが、国内の大会だったので親に届けてもらいました。でもそのルーティンを忘れて、どうしようとなったときに、逆に最近は、その状況を乗り越えて勝ったら、なんかちょっと成長したなと思うようにしています(笑)。

石井 すごい!

角田 ルーティンをひとつ崩すと、自分がひとつ強くなったと思っています。

石井 私も発走機についたときに、「あっ、水を飲み忘れた」とかあるんですけど、負けたらそのせいにしちゃうかな。勝ったらいいですけどね。

角田 勝ったら、絶対に強くなれると思います。競輪はレースの始まる時間が決まっているんですか。

石井 はい。開催前には何時何分に発走すると全部時間が決まっています。

角田 そうなんですね。柔道って、前の試合が延長戦になって長くなると、めちゃくちゃ待ちますし、あと5試合あると思って余裕でいると、ポンポンポンって決まっちゃって、「もう早く準備して」みたいなこともあるので、「いつものルーティンができない」「間に合わない」ということがあるんですよ。そんなときは、「もうしょうがない。行くしかない」と本当に大事なことだけやって出ていきます。

石井 時間が早まると焦りますよね。

角田 焦ります。できることはやっておきますけど、敢えてギリギリにやりたいこともあるんです。

石井 わかります(笑)。

角田 試合前には1回、お守りを触りたいんですけど、その時間もないというときがあります。「やばい、やばい」と言いながら、一瞬だけでもと(笑)。

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