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石井寛子×角田夏実対談 ふたりの女王が意気投合 試合前のルーティン、「願いを叶えてくれた」アイテムとは (3ページ目)

  • text by Sportiva

勝利に向けてつねに情熱を燃やす石井 photo by Noto Sunao(a presto)勝利に向けてつねに情熱を燃やす石井 photo by Noto Sunao(a presto)この記事に関連する写真を見る

【GⅠ開催で苦悩】

――重要なレースや大会に向けてのコンディションづくりで意識していることはありますか。

石井 私にとって、それが一番難しいですね。ガールズケイリンでは2年前(2023年)にGⅠができたんですが、このGⅠに勝った選手は、年末に行なわれる一番大きな大会のガールズグランプリ()に出場できるんです。このGⅠができてから、私は苦戦しています。
※2025年度から4回に増えたGⅠ開催の優勝者と、賞金ランキング上位者などの計7選手によって争われるガールズケイリン最高峰のレース

 2012年にガールズケイリンができて、私は2013年にデビューしたんですが、GⅠができるまでの10年間は、1年間とおして戦うのが得意だったんです。その10年間はずっとガールズグランプリに出場できたんですが、GⅠが始まった2023年は8位になってしまって、出場できる7選手にギリギリ入れませんでした。

 なんでだろうと考えたときに、GⅠで勝てなかったことが大きな要因なんだと気づいたんです。逆に角田さんに聞きたいです。どうやってピークを持っていっているのかを。

角田 柔道もガールズケイリンのようにシーズンがなくて、だいたい3カ月に1回くらい試合が入っています。私の場合は減量があるので、1カ月前から減量に入ってしまうから、練習で追いこめなくなります。だから2カ月前に合宿を組んだりして、1カ月間の追い込み期間をつくります。それで1カ月前から減量をしながら、対戦相手の研究もしていくというスケジュールになります。

石井 練習量も減らしていくんですか。

角田 最後の1~2週間は練習も減りますね。減量で動けなくなりますし、ケガのリスクを考えると、柔道をするというよりは、体力維持のためにサーキットトレーニングなどをやります。

石井 それはパリオリンピックのときも同じだったんですか。

角田 オリンピックのときはもう少し長かったですね。3~4カ月前から合宿を入れて、大会も5カ月くらいは出ていなかったです。

石井 競輪の場合、GⅠが始まる3日くらい前まで開催があることもあるので、角田さんのような間隔での調整は難しくなりますね。ただガールズケイリンの選手はみんな同じような条件ですから、そのなかで調整していかないといけないと思います。

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