石井寛子×角田夏実対談 ふたりの女王が意気投合 試合前のルーティン、「願いを叶えてくれた」アイテムとは (2ページ目)
自転車好きで知られる角田 photo by Noto Sunao(a presto)この記事に関連する写真を見る
【入念に準備してレース&試合へ】
――おふたりは、レースをしているとき、試合をしているとき、楽しいなと思う瞬間はありますか。
石井 1着を獲ったら、それまでの努力が報われた感じはしますし、練習をしていてよかったなと思います。走っているときは誰がどこに動いて、どこから仕掛けてくるか、そのうえで自分はどうしたら1着を獲れるか、それをその瞬間瞬間でずっと考えています。楽しいとか、きついとかは感じることはないですね。
角田 私は試合でも練習でもそうなんですけど、相手の得意技を抑えて、こちらがはった罠にうまくハマったときに「よっしゃ」と思うことはあります。それが結構気持ちいいですね。でも試合中に「めっちゃ楽しい」と楽しくなっちゃうときがあって、そうすると負けます。
思いっきりやりすぎちゃって、返されちゃうとか、逆に相手にハメられちゃうとか、周りが見えなくなってしまって。だいたい負けたときは、「あっ、やってしまった」という感じ。めっちゃ楽しくて、投げられているのに、めっちゃ爆笑してる感じです。「めっちゃ笑って投げられてるわ」みたいなことはあります。
石井 「相手、つよー!」みたいな感じですか。
角田 「あっ、ハマったー」「やられたー」みたいな感じです(笑)。それをなくして、相手の罠を見極めて我慢することができるようになってから、コンスタントに勝てるようになりました。
石井 競輪でも罠をはることはありますし、分析もめちゃくちゃしますね。一緒に走る選手の仕掛ける場所を事前に確認したりしています。競輪は基本的に1周333m、400m、500mなんですが、どこのポイントで誰が行くのかを頭に入れておきます。あとはダッシュのスピード域も見ておいて、自分もそれに負けないように練習しておく感じです。
――角田選手は試合相手に関する分析をどの程度しているのでしょうか。
角田 国際大会だと、試合の前日にドローがあって対戦相手が決まりますが、エントリーしている選手たちはわかっていますので、その選手たちの映像は全部見ています。だいたいランキングでシードされる選手が決まるので、ある程度は研究をしておいて、対策していたとおりに戦います。早くから考えておくように心掛けていますね。
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