2020.11.06

タカマツペアのリオ五輪金メダルが、バドミントン強国への道を拓いた

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by PHOTO KISHIMOTO

PLAYBACK! オリンピック名勝負ーー蘇る記憶 第40回  

スポーツファンの興奮と感動を生み出す祭典・オリンピック。この連載では、テレビにかじりついて応援した、あの時の名シーン、名勝負を振り返ります。 

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2016年リオデジャネイロ五輪バドミントン女子ダブルス決勝を戦う高橋礼華(右)と松友美佐紀 
日本バドミントン女子ダブルスは、複数ペアが世界ランキングトップ10に入り続け、2012年ロンドン五輪で藤井瑞希・垣岩令佳組が銀メダルを獲得。以降も、14年、15年の世界選手権で異なるペアが銅メダルを獲るなど活躍した。それでも、中国の厚い壁をずっと崩せずにいた。

 そうした中、16年リオデジャネイロ五輪は大きな期待が寄せられる大会になった。前年の世界選手権3位の福万尚子・與猶くるみ組は僅差で出場権を獲得できず2ペア出場はならなかったが、高橋礼華・松友美佐紀組が世界ランキング1位で臨むことになったからだ。

 小学生時代から全国タイトルを獲得し、その高い技術が注目されていた松友は、中学3年の06年に40日間の中国合宿を経験。それを機に中国選手に対する「怖さ」も感じなくなり、「絶対勝ちたい」と思うようになった。宮城県にある強豪校・聖ウルスラ学院英智高に入学後は、1年秋から1学年上の高橋とダブルスを組んだ。高橋は松友についてこう話した。

「松友はもともとパワーがあるほうではなく、一方、私はスマッシュをガンガン打つタイプだったから、しっくりしてローテーションもうまくできた。私にないものを松友が持っていて、松友にないものを私が持っている感じでした」