日本女子パシュート、「オランダ超人軍団」も一蹴する世界最髙の滑り

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by JMPA

 2月21日に行なわれた平昌五輪女子チームパシュート決勝で、日本は悲願の金メダルを獲得した。

 W杯では昨季の総合優勝に輝き、今季は3戦連続世界記録樹立という実績を誇るこの日本チームとしては、打倒・オランダを掲げて、ここ数年チーム作りをしてきた種目でもあり「金は絶対」という意欲が強かった。

ゴール後、声援に笑顔で応える(左から)菊池彩花、佐藤綾乃、髙木菜那、髙木美帆ゴール後、声援に笑顔で応える(左から)菊池彩花、佐藤綾乃、髙木菜那、髙木美帆 しかし、いざ平昌五輪が始まるとオランダの底力を見せつけられ、金メダルへの道は遠くなったかのようにも感じられた。最初の個人種目3000mは伏兵のカーリーン・アフトレークテが、リンクレコードに迫る記録で優勝をさらい、ソチ五輪優勝のイレイン・ブストが2位、アントワネット・デヨングが3位と、オランダ勢が表彰台を独占した。

 さらに1500mではブストが優勝し、2013年からチームパシュートの主要メンバーになっているマリット・レーンストラも3位に入っていた。そのふたりも出場する19日の女子団体チームパシュートの予選では、佐藤綾乃(高崎健康福祉大)がスタートでミスをしたこともあり、日本はオランダに0秒48差の2位で予選を通過した。

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