カーリングのLS北見、平昌五輪へ「過酷すぎるピーキング」をこなす (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 代表決定戦後、LS北見は6週間でカナダと欧州各地を巡り、6大会に参加。11月のPACCに向けて、第二のピークを作っていった。そして――。

「代表チームとして行くので、下手な試合はできない。PACCに向けて、またピーキングし直しました。正直(選手みんな)疲れてはいたけれど、自分たちの選んだスケジュールなので、言い訳にはならない」

 カナダ遠征中に本橋がそう振り返ったとおり、LS北見は満身創痍ながらPACCを何とか2位で終えて、世界選手権への日本の代表枠を勝ち獲った。第二のピーキングは決して成功とは言えなかったが、最低限の結果は残した。

 それでも、LS北見に休息はない。PACCの舞台から直接、再び海外へ飛んだ。今度は最大目標となる平昌五輪へ向けて、カナダに乗り込んでカルガリーで合宿を張った。そののち、レッドディアで開催されたボンスピル(トーナメント)にも出場している。

「長い遠征と長いシーズン。モチベーションの部分でちょっと難しい部分もあった......」(リード・吉田夕梨花)

「とりあえず、おうちに帰って犬と触れ合うとか、普通のことをしたい」(セカンド・鈴木夕湖)

 昨季が終了後、ほぼ休みなくトレーニングを続け、海外遠征も重ねてきた。さすがにこの時期になると、冗談半分ではあるものの、各メンバーから疲労の蓄積などによる弱音とも思えるコメントも聞こえてきた。

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