プロ・内村航平の武器は言葉。
「もうメディアに出る恥ずかしさはない」 (5ページ目)
また自身の変化については、こう語っている。
「僕はずっと自分がどうやったら強くなれるかだけを考えて体操を引退していくんだろうと思っていたので、こうなったのは不思議です」
内村が自分の思いを言葉にして伝え、技術とハートで仲間を牽引したことで日本代表は強くなった。2015年世界選手権で37年ぶりに団体金メダルを取り戻し、2016年リオ大会でアテネ大会(2004年)以来のオリンピック金メダルをつかんだ。
2016年12月、内村はプロ転向を宣言した。そのとき、理由を問われ、こう答えている。
「リオ五輪で(個人総合、団体で)金メダルふたつ取って帰ってきて、すごく体操が広まったなということがあまりなかった。これだけ結果を残したし、いましかないと思ってリオの後に決心しました」
日本代表に団体金メダルをもたらした男は、これからはプロとして自身の言葉を使い、体操をもっと広めようとしている。
「体操がどういうものかはなかなか伝えづらいんですけど、やはり、試合会場で見て伝わるものがたくさんあると思います。みなさんに会場に足を運んでいただいて、競技を見て、何かを感じてもらえたら、僕はそれだけでもすごくうれしい。できれば会場に足を運んで、競技を見にきてください」
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