明治11年以来、初めて関取が消えた高砂部屋。幕下力士たちの思いは?
大相撲初場所は連日、満員御礼の盛況で活気あふれる取組みが展開されている。
ホープの御嶽海が鶴竜、日馬富士の2横綱と大関の豪栄道を破る好スタート。一方で、4場所ぶりの復活優勝を目指す横綱・白鵬が盤石の強さをみせて土俵を引き締めれば、昨年、初の年間最多勝を獲得した大関・稀勢の里も悲願の初優勝へ視界は良好だ。
そんな中、新たな歴史を築くべく戦っている力士たちがいる。名門・高砂部屋の看板を背負う男たちだ。
2015年の12月に入門した石橋(左)、玉木(中央)も、幕下で奮闘中 初場所の番付発表があった昨年12月26日、高砂部屋の偉大な伝統に終止符が打たれた。部屋でただひとりの幕内力士だった元関脇・朝赤龍が、西十両9枚目で迎えた九州場所で4勝11敗と大きく負け越し、幕下に陥落。西幕下3枚目で4勝3敗と勝ち越した朝弁慶も十両への再昇進はかなわず、部屋が創設された1878年(明治11年)以来、138年にわたって続いてきた「関取」(十両以上の力士)がついに途絶えてしまったのだ。
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