【フェンシング】メダルまであと一歩。
エペで男女ダブル入賞の快挙

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by JMPA

メダルに届かずとも、しっかりとリオ五輪で足跡を残した見延和靖メダルに届かずとも、しっかりとリオ五輪で足跡を残した見延和靖 リオデジャネイロ五輪8月9日のフェンシング男子エペ。第1シードのゴーチェ・グリュミエ(フランス)に準々決勝で敗れた見延和靖は、流れる汗を拭いながらこう言った。

「世界ランキング1位の選手といっても、フェンシングの場合は剣の相性というのもあるので。対戦したグリュミエ選手は実力的には上だけど相性はいいので。まだ勝てるとはいえないまでも、競る展開は作れるかなという気持ちがあったので......」

 昨年11月にエストニアで行なわれたワールドカップでは、宇山賢との日本人対決を制して初優勝を果たした見延だが、その優勝はグリュミエを破って勝ち上がっての結果だった。

 それまでは、「エペが強いフランス選手に勝てるイメージは持てなかったんですが、その中でも一番強い選手に勝てたのは自信につながるものだった」と話していたように、今年に入ってからの見延は、安定した成績を残せるようになり、世界ランキングを9位に上げてリオに臨んでいた。

 そして、この日は持ち前のスピードのある動きを武器に、2回戦、3回戦と安定感のある試合を見せてベスト8に進出した。

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