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【月刊・白鵬】「夏を満喫した」という横綱の、初めての体験 (4ページ目)

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

 2場所ぶりの優勝を飾ったあとは、とてもすがすがしい気持ちになりました。「優勝するって、こんなに気持ちがいいことなんだなぁ」と、改めて実感しましたね。

 一方で、哀しい出来事もありました。千秋楽の翌日、モンゴル力士の大先輩である旭天鵬関が引退を発表したことです。

 千秋楽が終わったあと、旭天鵬関には、私の優勝パレードの旗手を務めていただきました。その時点では、まだ引退は決まっていませんでしたが、とても感慨深い思いがありましたね。

 振り返れば、3年前の夏場所(5月場所)、旭天鵬関が37歳で初優勝を遂げたときには、私が旗手を務めてパレードに参加させてもらったこともありました。他にも、旭天鵬関との思い出はたくさんあります。あり過ぎて、ここでは語り尽くせないほどです。

 幕内通算100場所、41歳の幕内力士誕生という記録を目前にして、土俵を去った旭天鵬関。最後まで「幕内力士」にこだわり、自らの美学を貫き通しました。私の中では、引退されたことが、今なお夢だったのではないか、と感じていますが、心から「お疲れ様でした」と言いたいです。

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著者プロフィール

  • 白鵬 翔

    白鵬 翔 (はくほう・しょう)

    1985年3月11日生まれ。モンゴル・ウランバトール出身。本名:ムンフバト・ダヴァジャルガル。宮城野部屋所属。2001年3月場所の初土俵から順調に昇進し、2007年7月場所で横綱昇進を果たす。以来、安定した相撲で勝ち星を重ね、数々の記録も打ち立ててきた

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