【2014年回顧】数々の快挙の陰で起きた「歴史的不祥事」 (4ページ目)
2014年プレイバック (10)
田中将大、メジャー1年目で開幕6連勝の快進撃
2013年、24勝0敗という無敵の強さでチームを日本一に導いた楽天・田中将大。そして同年12月、ポスティングシステムの新協定成立を待って、ついにメジャーリーグへの挑戦を表明した。その直後から、メジャー各球団の争奪戦がスタート。そして2014年1月、ニューヨーク・ヤンキースと7年総額1億5500万ドル(約161億円)という、投手としてMLB史上5番目の巨額契約(当時)で合意し、田中は大きな期待を背負って新天地に飛び立った。
「1億5500万ドルの価値はあるのか?」。メジャー開幕前、地元ニューヨークの辛口メディアからは、田中の実力を疑問視する声も挙がっていた。しかし、開幕4戦目となる4月4日に初先発した田中は、トロント・ブルージェイズ打線を7回6安打3失点に抑えてメジャー初勝利。その後も強豪相手に快投を続け、5月14日のニューヨーク・メッツ戦でのメジャー初完封で開幕6連勝をマークしたころには、誰も田中の実力に疑問を持つものはいなくなった。
6月3日には、日本人史上3人目となるア・リーグ月間最優秀投手(5勝1敗・防御率1.88)に選出。さらに6月28日のボストン・レッドソックス戦では、1973年のスティーブ・ロジャース以来41年ぶりとなる「メジャーデビューから16試合連続クオリティスタート」のメジャー最長タイ記録を達成した。
前半戦の成績は、18試合に先発して12勝4敗・防御率2.51。オールスターの選手間投票でも1位に選ばれ、メジャー1年目にして一流選手の仲間入りを果たした。しかし7月、右ひじ靭帯の部分断裂が発覚し、故障者リスト入り。2ヶ月以上戦列を離れることになり、最終的には13勝5敗・防御率2.77でシーズンを終えた。
復帰後、「右ひじへの不安はない」と語る田中。2015年シーズンはヤンキースの真のエースとして、今年以上の期待が寄せられている。
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