【カーリング】市川美余&藤澤五月が明かす「女王・中部電力の秘密」 (3ページ目)
――以前は違ったのでしょうか。
藤澤 チーム結成当初は、なかなか言いたいことも言えなかったですね。私以外のメンバーは、みんな地元の長野県出身で、もともと顔見知り。でも、私だけ北海道出身で、みんなより年下でしたから......。
市川 藤澤さんだけが、というわけではなく、最初はみんな、遠慮して何も言えなかった。でも、カーリングは人数が少ないチームスポーツなので、「ひとりひとりがなるべく言いたいことを言い合おう」という話を何度もしてきて、今はなんでも言い合えるようになりました。
藤澤五月(ふじさわ・さつき)1991年5月24日生まれ。北海道出身。ポジションはスキップ。ストーンをハウス内にためて大量得点を狙う藤澤 そうやって何でも言えるようになって、みんなが優しくしてくれたので、私はすぐにワガママになりました(笑)。
市川 そんなことないよ。私のほうが、ワガママ。
藤澤 そうか? ワガママ?
市川 こういうふうに言ってくれて、チームメイトはみんな優しい子ばかりなんですよ。私のワガママも受け止めてくれる。私、結構好き勝手やっていますからね。「こうしたい!」という考えは曲げないし、遠征などに行ったときは、自分のタイミングで「お風呂、入っていい?」とか「もう寝る」とか、ワガママに振舞っています。末っ子なんで(笑)。
――そういった遠征先などでは、どう過ごしているのでしょうか。宿泊先では、カーリングのことについて、みんなで話し合ったりするのですか。
藤澤 基本的に、アイスの外ではカーリングの話はあんまりしないですね。結構、オンとオフは切り替えているよね。
市川 そうだね。ゲームが終わって、ミーティングをしたら、そこでカーリングの話は終わり。あとは、まったくカーリングと関係のない話をしていますね。みんなでくだらないことを言って笑って、個人的にはそれでリラックスできているので、ありがたいです。
藤澤 見ていると、外国のチームも、カーリング場のバーで飲んで、ホテルに帰って飲んで、といった感じで、オフの時間は目いっぱい楽しんでいるチームが多いですね。逆に、日本の男子チーム(SC軽井沢)は、遠征先のホテルでも(カーリングについて)よく熱く語り合っていますけど。
――振り返ってみると、海外にもかなり行っていますよね。
市川 中国、カナダ、ノルウェー、ニュージーランド、アメリカ、ラトビア......。なかでも、いちばんたくさん行った国はカナダ。10回以上、行っています。
藤澤 海外旅行イコール、カーリングですね(笑)。でもそれはそれで、楽しいです。場所にもよりますけど、いいアイスでやれますし。
市川 メディシン・ハット(カナダ・アルバータ州南東部の都市)とか(氷が)難しいところもありますけど、いい氷でできるのはカナダですね。それは間違いないと思います。
藤澤 ずっと同じ場所で練習していると、そこの氷に慣れてしまうので、いろいろなところの氷を経験することは本当に大切です。苦しめられた氷もありましたけど、その経験はこれから必ず生きると思っています。
市川 そう、生かさないといけないですね。
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