検索

【ミラノ五輪】佐藤駿は羽生結弦の演技映像を見て気持ちを高め、三浦佳生から心に火をつける喝をもらった (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Toshimi Oriyama

【先輩・羽生結弦の映像で気持ちを高めた】

 表彰式後、佐藤はメダル決定後の号泣とは打って変わって冷静な表情でこう話した。

「まだ夢なのかなと思っています。メダルを獲れる位置にいるとはまったく思っていなかった。フリーの演技には満足していたけれど、終わった時点でメダルには手が届かないと思っていたので、信じられない気持ちでした」

 これまで6分間練習のあとに、地元仙台の先輩である羽生結弦の演技映像を見て試合に臨んでいた。実は、SPでは1番滑走だったため見られなかったといい、「失敗の原因だったかなと思った」と笑顔。フリー前には羽生の『SEIMEI』を見て気持ちを高めた。

「今日はすべてのジャンプを降りたし、決めきることができて本当にうれしかった。練習からノーミスの演技を積み重ねていたので、しっかり出すことができてよかったです」

 自分の武器である4回転ジャンプを信じ、愚直に今できることに集中してきた佐藤。そんな姿勢を最後まで貫き通した強い決意が、大波乱が起きた今大会での銅メダル獲得につながったと言える。

著者プロフィール

  • 折山淑美

    折山淑美 (おりやま・としみ)

    スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。

フォトギャラリーを見る

3 / 3

キーワード

このページのトップに戻る