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【ミラノ五輪】坂本花織が団体戦でも死力を尽くしたわけ「全員がほぼ完璧な演技をしたというのは本当にすばらしい」 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Toshimi Oriyama

【SPに続きフリーでもトップ】

 アメリカに2点ビハインドで迎えた女子フリーの演技。順当な流れなら坂本が1位になってもアメリカとは1点差をつけられたまま、最後の男子フリーの佐藤駿にバトンを託すことになるという、厳しい予想だった。

 だが、女子の演技に入ると少し流れが変った。坂本の前に滑ったアンバー・グレン(アメリカ)が、序盤のトリプルアクセルを含めた3本のジャンプで細かいミスを連発。138.62点と、140.17点のアナスタシア・グバノワ(ジョージア)を上回れない得点にとどまったのだ。

 そのなかで坂本はSPと同じく冷静な滑り出しをした。落ち着いた重厚感がある大きなスケーティングを見せ、完璧なダブルアクセルを跳んで観客席を沸かせると、SPでは「エッジ不明瞭」と判定された3回転ルッツもきれいに跳んで、2回転トーループをつけて加点を得るジャンプにした。

 1位を確信したような歓声や拍手が送られるなか、後半は少し崩れた。連続ジャンプにした3回転フリップは4分の1回転不足になり、ダブルアクセルからの3連続ジャンプは、セカンドの3回転トーループをつけられずに2回転トーループをつけるだけにとどまる。それでも、次のコレオシークエンスからはしっかり立て直し、流れを途絶えさせない精神力を見せた。

 演技後は思わぬミスに驚くような笑い顔も見せていたが、得点は148.62点をマーク。SPに続いて順位点10点を獲得し、大きな役割を果たした。

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