【ミラノ五輪】「りくりゅう」が大貢献 かつて想像できなかったフィギュア団体銀メダルの意義 (3ページ目)
【個人戦に向けて大きな一歩】
五輪のメダル争う領域にまで来た選手は、リンクで人生そのものを見せつける。その姿が人を感動させる。そこで生まれた熱によって、選手は限界を超えた演技をする。今回、イタリアの選手たちが最高の演技で銅メダルに滑り込んだのは、会場と一体化したからだろう。それぞれが限界を超えたなか、本当の実力が試される。
りくりゅうは、大舞台でみごとに真価を発揮した。彼らはとても自然体だった。王者だけが見せる、荒々しいが静謐(せいひつ)な迫力を放っていた。
「155点台もいただけると思っていなかったんですが、自分たちのベストを出せば150点は出るかなとも思っていました。まだまだ伸ばせる。個人戦に向けて、大きな一歩ですね」
三浦は言ったが、もはや自分たちとの戦いだろう。それだけ突出した存在になった。演技後は、個人戦も照準に入っていた。
「みんな完璧な演技で、すばらしい選手ばかりだなとあらためて思いました」(三浦)
「チームジャパンで一番いい色を狙いたいと初めて臨むオリンピックでした。全員でベストを尽くして勝ち獲ったメダルで、北京のメダルとも違ううれしさをみんなも感じているんじゃないかと」(木原)
日本は、アメリカにわずか1点及ばず、金メダルには届かなかった。しかしチーム一丸、狙って獲った銀メダルの輝きは格別だろう。それを糧に、次は個人戦だ。
著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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