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坂本花織「マイペースすぎた」自分に喝! 最後のシーズン初戦は優勝逃す...人生を凝縮した演技は「まだ難しい」 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【4年ぶりのタッグで挑むラストシーズン】

 9月5日のSPは2番滑走だった。『Time To Say Goodbye』は、坂本が「自分がこうやってでき上がったというのを滑りで示したい」と話すプログラムだ。

 スピードに乗った大きな滑りのなかで、「前年に比べて格段に不安はなくなったので、すごく安心してできる」という3回転ルッツと、得意のダブルアクセルは余裕を持って決めた。だが後半の連続ジャンプは、最初のフリップが2回転になってセカンドも付けられないミス。「ショートの3回転+3回転は練習でもノーミスの確率はけっこう低かったし、いつもどおりに鬼門にはなっていたので、本番でも出たなという感じ」とあっさりと話す。

 続くコンビネーションスピンからはしっかり立て直して65.25点を獲得。SP4位発進となった。

「やっぱり3回転+3回転は得点源なんだなとあらためて実感しました。あそこでがっぽり10点くらいなくなったのが大きかった。でも、そこさえ決まればという感じだったし、他のところの手ごたえはすごくありました」

 このSPは4季ぶりにブノワ・リショー氏とタッグを組んだプログラムだ。

「直前までブノワ先生とビデオ通話をして、『ここをちょっと改善して』という感じでブラッシュアップしていた。細かくいろいろなところに注意して、丁寧にやっていきたいプログラムです。ジャンプ以外のところで点数を稼ぐとなったら、そういう(細かい)ところが大事になると思います」

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