坂本花織ら日本勢5人出場のGPファイナル女子展望 「急浮上のスケーター」が日本の牙城を崩す? (3ページ目)
【樋口新葉は7年ぶりのGPファイナル出場】
樋口新葉(ノエビア)も表彰台争いに食い込む可能性を見せてきた。北京五輪4位、世界選手権2位と実績のある選手だが、GPファイナルは今回が2017年以来の2回目。
スケートアメリカはレヴィトらを抑えて優勝したが、ミスもあって196.93点だった。フランス杯はSPで小さなミスがあり3位発進。フリーでも3要素で細かいミスがあったが、2021年に出した自己最高得点に迫る139.10点を出し、合計を206.08点にしている。ミスを最小限にできれば表彰台に近づけそうだ。
吉田陽菜(木下アカデミー)は、自己最高得点がジュニア時代の2022年に出した208.31点にとどまっている。今季の最高は優勝したフィンランド杯の199.46点。SPはブノワ・リショーの振り付けで、「自分にないものを磨いてくれる」とトリプルアクセルを入れないで自己最高の67.87点を出している。
フリーではトリプルアクセルの転倒もあって得点を伸ばしきれなかったが、昨季のGPファイナルではトリプルアクセルで減点されながらも他のジャンプを完璧にして自己最高の142.51点を獲得。今回もそんな滑りを再現できれば、自己最高得点の更新もできるだろう。
また、2試合とも2位で初のファイナル進出を果たした松生理乃は、スケートカナダではSP10位からフリー1位の139.85点で総合2位になるジャンプアップを見せた。そしてフィンランド杯でも、SP4位からフリー1位で巻き返して総合2位の199.20点。タイムオーバー減点1がなければ、2022年四大陸選手権以来の200点台に乗せられた。
シニア移行の2021−2022年シーズンに注目されながらも、体調不良もあってなかなか結果を出せなかった松生。GPシリーズ2戦のSPはともに転倒もあって得点を伸ばせずにいるが、克服すれば200点台も安定して出せる実力がある。
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