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「かなだい」ミスのあとに見えたふたりの歴史 世界フィギュア10位入りへ高橋大輔「自信あります! 言霊です」

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

●リズムダンスは11位スタート

 3月24日、さいたまスーパーアリーナ。フィギュアスケートの世界選手権、リズムダンス(RD)で村元哉中・高橋大輔のカップルは72.92点と得点をたたき出している。

世界フィギュアのアイスダンスRDで演技する村元哉中・高橋大輔世界フィギュアのアイスダンスRDで演技する村元哉中・高橋大輔この記事に関連する写真を見る"かなだい"という愛称で呼ばれるふたりは、堂々の11位スタート。2度目の世界選手権で「(シングルの)金メダルを獲るくらい大変」と高橋が言う、大目標のトップ10入りに迫る勢いだ。

 カップル結成3年目、どのような実を結ぶのか?

「大丈夫」

 RD前の取材、高橋はそう繰り返していた。自らの言葉に後押しされるようだったーー。

 RDで第5グループに入ったかなだいは、リンクインの順番を待つ間、リンクサイドでやや緊張した面持ちだった。

 世界選手権という舞台もあるが、久しぶりに大勢の観客が入り、歓声が乱れ飛ぶ。戻ってきた日常に興奮したか。『コンガ』が会場に鳴り響いた時、気負いが出たという。

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著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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