紀平梨花がGPファイナル進出を逃すも、晴れやかな笑顔を見せた理由。全日本は「必ずノーミスの演技を」 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Getty Images

全日本選手権で勝負をかける

 今回、3回転フリップを入れられたように、ケガを負う右足首の状態は回復してきた。

「毎試合、終わってからは痛みが出ないように少し休ませたので、試合をしたあとも大きく痛まなくなり、そこまで心配する必要はなくなってきたなと思います」

 無理は禁物だが、12月22日に開幕する全日本選手権へ向けては、こんな思いを持っている。

「フリーの連続ジャンプは、まだ2本ともセカンドが2回転なので、3回転+3回転も入れて140点を出せるようにしなければいけないと思います。最終的に練習をどうしていくかは足の状態にもよりますが、気持ち的にはルッツもフリップも、コンビネーションも入れて、必ずノーミスの演技ができるようにしていきたいです」

 フィンランド大会では、スケートカナダに続いてSPでミスが出たが、結果を狙いにいく心の準備もできてきたようだ。

「これまでは体力強化の意味もあったのでフリーの練習のほうが多かった。これからはショートの練習もたくさんやっていかなければいけないと思います」

 ここまで慎重に復帰への道を歩んできた紀平。フィンランド大会で見せたのは、次が見えたことを確信できた笑顔だった。

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