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宇野昌磨が北京にいる短期間で見せた成長。勝ち獲った銅メダルは「前回の銀より思いが詰まっている」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直/JMPA●撮影 photo by Noto Sunao/JMPA

SP『オーボエ協奏曲』を演じる宇野SP『オーボエ協奏曲』を演じる宇野この記事に関連する写真を見る 2月8日、宇野はショートプログラム(SP)でリンクに立って、『オーボエ協奏曲』のプログラムを滑っている。グレーを基調に惑星の輝きを思わせる衣装。シーズンを通してメインで使ってきたものだ。

「試合につながる練習を」

 宇野はそう言ってきたが、練習の質の高さは彼を裏切らない。

 冒頭、4回転フリップを美しく降りる。GOE(出来ばえ点)は3.77点で団体戦の時の点数を上回った。4回転トーループ+3回転トーループの連続ジャンプは氷に手をついたが、成功に等しく、後半のトリプルアクセルも完璧に降りた。特筆すべきはスピン、ステップ、団体で落としていたレベルを、すべてレベル4に引き上げた点だ。

「ステファン(・ランビエル)がいたので、(団体戦後に)スピン、ステップ、どこで取りこぼしたのか、という原因を話し合えました」

 宇野はそう振り返ったが、おかげで105.90点とハイスコアをたたき出し、自己ベストを更新した。3位につけ、コロナ問題でどうにか大会に間に合ったランビエルコーチとの息は合っていた。

「ステファンには、『4(回転)・3(回転)は失敗したけど、4・2で成功するよりも価値あるジャンプだった』と言ってもらえました。英語なので、勝手に解釈しているところはありますけど(笑)。練習ではほとんど4・3で跳んでいるので、あとは試合でしっかりと跳べる癖をつける大切さを感じています。スピンはよかったですが、ステップはステファンにも『もっとできた』と言われましたし、ちょっと甘かったなって」

 宇野は短い間で技を改善させ、「成長」を示していた。

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