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羽生結弦は「精神がグジャグジャ」「泣きそう」な状況を越え全日本連覇。北京五輪は「勝ちにいく」 (3ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 そして、そうした演技ができた理由を、「4回転アクセルを組み込んだ構成での通し練習は、完全な通しではないけれど、自分のなかでは6割程度の達成度の練習はできていると思うので。それがあったので最後まで何とか持ったなと思います」と説明した。

 全日本の結果で北京五輪代表の座を勝ちとった羽生は、3度目の五輪を「勝ちにいくつもりで臨む」と腹を決めた。

「やるかぎりは1位を目指したいが、このままでは勝てないのはわかっている。勝ちにいくためには4回転アクセルにこだわりすぎる必要はないという選択肢もありますが、自分が北京五輪へいく覚悟を決めた背景には4回転アクセルがあるし、それを成功させたいという思いもある。今回のような形ではなく、ちゃんと武器になるような4回転アクセルを携えて北京では優勝を狙いたいと思います」

 強気な言葉を口にする羽生。その心のうちにあるのは、今回、4回転アクセル以外の要素はすべて完璧に決められたという大きな自負だ。強い心を持って、3度目の五輪に挑もうとしている。

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