髙橋大輔が見せた存在感。五輪シーズンに新たな表現の世界を切り拓く (2ページ目)
5月15日、横浜。開演時間が迫るにつれ、会場内は熱気が立ち込めていた。
「う〜、リュクス!」。舞台裏では、出演者たちが掛け声で気合いを入れていた。その様子が漏れ伝わって、焦らされた観客はうずく気持ちを抑えるように手を叩くのだった。
髙橋は、「太陽の国」の光の王子を演じていた。王位継承を前に、「人の世の苦しみも悲しみも天の理」と言う王に対して疑問を持つ。王子はその疑問に対する答えを得るため、「自分の人生は自分で切り拓く、私の人生は私のものだ!」と世界を巡る旅に出る。さまざまな人との出会いを経て、自らと向き合い、いつしか決断を下すことになるのだが......。
「今回の内容は世界巡りということで、衣装替えも多く大変でした。旅行がなかなかできない昨今、このショーを通じて少しでもそれぞれの地域に行った気分になっていただけたらうれしいです」
髙橋はそう説明している。訪れるのは実在の国や町ではないが、土台となるイメージはあるだろう。
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