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羽生結弦、国別対抗戦の自身の演技を評価「4回転半に続く道を示す」 (2ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 高橋 学●写真 photo by Takahashi Manabu

「(4回転サルコウは)かなり慎重にいきました。形も悪くなかったと思うんですが、不運と言いますか、(練習で)自分の跳んだ(後にできた氷上の)穴に思い切り入ってしまったので、どうしようもなかったんです。自分は(リンクの)同じところで跳べるんです。だから、穴にハマって突っかかってしまうことが結構あります」

 滑るコースを正確にコントロールできることが羽生の強みであり、GOE(出来ばえ点)で5点近いきれいなジャンプにつながっている。その特性があるからこそのミスだった。

不運もあり2位だった羽生。悔しさをにじませた不運もあり2位だった羽生。悔しさをにじませた その後、トリプルアクセル+2回転トーループから立て直した羽生。だが前日のSPでは「これぞ羽生」と思わせる、きれいな細い軸で跳んでいた4回転トーループがやや乱れた。1本目の連続ジャンプのセカンドは、高さのないジャンプになって2回転にとどまり、3連続ジャンプも最後の3回転サルコウの着氷で少しよろけるミスが出た。

 それでも最後のトリプルアクセルは高さがあるジャンプにすると、コレオシークエンスと2つのスピンは感情の込もったキレのある滑り。シーズン最後の演技を締めくくった。

 得点は193.76点で、203点に乗せたネイサン・チェン(アメリカ)に次ぐ2位。羽生は「悔しい気持ちはもちろんありますが、世界選手権を終えて2週間。正直、普通の生活ではなかったです。食事も普段どおりとれなかった。そんな中、『よくやった』と言ってあげたい内容だったと思います」と振り返った。

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