2021.01.06

逆境を乗り越えた宇野昌磨のスケートの本質。期待したい笑顔の行方

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by JMPA/Enomoto Asami

名古屋フィギュアスケートフェスティバルで演技する宇野昌磨名古屋フィギュアスケートフェスティバルで演技する宇野昌磨 「自分がどのように変わり、成長しているのか、それを感じてもらえてうれしかったです」

 宇野昌磨(トヨタ自動車、23歳)は、2020年を振り返って言う。

 1月4日、名古屋フィギュアスケートフェスティバル。宇野は『Oboe Concerto(オーボエ協奏曲)』を大人っぽく滑っている。ジャンプが完璧なだけでなく、着氷後も隙がない。ひと蹴りごと、自信に満ちていた。紺を基調に左肩から腕にかけてストーンが散りばめられた衣装が似合った。オープニングで、出演者全員と人気ガールズグループ「NiziU」の『Make you happy』を恥じらいながら踊っていた時とは別人だ。

 そしてショーのフィナーレ、大トリで再び登場した宇野は、4回転トーループをきれいに降り、観客をどよめかせている。

「楽しみたいし、楽しんでもらいたい」

 宇野は言う。超然とした空気をまといつつある彼が、2021年はどう変身するのかーー。