検索

羽生結弦の驚異の進化スピード。一気に日本の頂点へ駆け上がった2012年 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Noto Sunao(a presto)

無料会員限定記事

 そうした中で羽生は、4回転サルコウでミスはあったが、合計を自己ベストの264.29点とした。さらに、髙橋も転倒はありながら、合計を269.40点にし、日本男子初のGPファイナル制覇を果たしたのだった。

 優勝した髙橋は、「ジャッジが評価してくれたのはうれしいが、課題が残る結果だった」と話し、他の選手との比較をこう自己分析していた。

「パトリックの芸術要素のすごさ、そして終盤になればなるほどスピードが上がっていくスタミナ。また、羽生くんのきれいに着氷する4回転も参考になります。自分に足りないものを知り、それを自分に合った手法で追求するのも、他の選手に負けない速度で進化するために必要だと思います」

 対して、2位の羽生は「SP、フリーともに1番がなかったのが悔しい。五輪に出るなら、勝ちを狙っていかなければダメだと思います」と反省の弁を口にした。

 若く勢いのある羽生と円熟の髙橋。日本男子のレベルを世界の頂点へ押し上げていくような二人の戦いは、2週間後の全日本選手権でさらに激しい火花を散らす。

 NHK杯とGPファイナルに続く、このシーズン3度目の羽生と髙橋の対決は、過去2戦以上にハイレベルなものになった。

全文記事を読むには

こちらの記事は、無料会員限定記事です。記事全文を読むには、無料会員登録より「集英社ID」にご登録ください。登録は無料です。

無料会員についての詳細はこちら

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る