2020.03.20

笑顔を取り戻した本田真凜。
見出した「復活への足掛かり」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

Never give up! 
日本フィギュアスケート2019-2020総集編(6)

 2019-2020シーズンも、氷上で熱戦を繰り広げた日本人スケーターたち。シニア入りしてからずっと、辛酸をなめてきた本田真凜にとっては、復活への光が見えた1年だった。眩いばかりの笑顔と一緒に、かつての輝きを取り戻しつつある”天才少女”の内面で起こった変化とは――。

復調へのきっかけをつかんだ本田真凜 2019-2020シーズンに向けたインタビューだった。本田真凜(18歳)は、競技の話から脱線すると、10代特有のあどけなさを露わにした。

――アメリカでの食事は?

「自炊です。日本でも(料理は)好きでするんです。最初は、全部を自分の自由にできるので、結構楽しくてやっていました。ただ、アメリカは食材が違うし……。実は日本のスーパーがあって、そこでおいしそうなお惣菜を見つけると、思わず買ってしまって」

 そう言って悪戯っぽく笑う姿が、本田の素顔なのかもしれない。

「(以前は)試合が終わったら、家族みんな一緒に、ご褒美で焼き肉を食べに行く、ということをしていたんですが、その次の日に、とても調子がよかったんです。それなら、試合の1、2日前に焼き肉を!って。試合の前に食べるようになりました。海外だと、なかなか行けないんですけど。バーベキューやステーキはあるんですけど、焼き肉とは違うんです」

 食事について語りだすと、少女の闊達さが出た。

 しかし、競技者としての本田は、大人にならざるを得なかった。

「17歳(当時)は、スケーターとしては若くはないです」

 彼女はそう言って、小さく笑みをこぼした。