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笑顔を取り戻した本田真凜。
見出した「復活への足掛かり」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

氷上での笑顔も輝いていた本田真凜氷上での笑顔も輝いていた本田真凜 GPシリーズ、スケートカナダではタクシー乗車中に追突されるという不運な事故にも遭った。しかし強行出場し、フリーでは120点台を出し、意地を見せた。シーズンを戦うなか、逞しさを身につけていたのだ。

「(昨シーズンまで)緊張からどう逃げられるか、(そんなこと)ばかり考えて演技していました。でも、今日(の全日本SP)は昔のように、たくさんの人に(自分が)楽しんでいるのが伝わったかなと思います。たくさん練習は積んだので、あとは気持ちの問題と思って。自分らしく演技することができてよかったです。練習だけでなく、ふだんの生活でも、『明るくなったね』と周りから言われるようになって、自分らしくいられるようになったのかなと」

 楽しむ――。

 それを取り戻したことは、復活の足掛かりになるだろう。

 フリーでは、冒頭でジャンプをミスし、総合8位に終わった。しかし、本田の心は折れていない。単独の予定だった3回転ループに、2回転トーループを付けた。さらに、最後に予定していた3回転サルコウを、より得点の高いフリップに変更。フリップは着氷がやや乱れたが、最後まで滑り切った。

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